書籍詳細:場の量子論と統計力学

場の量子論と統計力学

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  • 紙の書籍
定価:税込 14,300円(本体価格 13,000円)
在庫なし
発刊年月
1988.06
旧ISBN
4-535-78163-X
ISBN
978-4-535-78163-4
判型
A5判
ページ数
560ページ
Cコード
C3042
ジャンル

内容紹介

場の量子論は現代物理学と現代数学が交錯する最前線の分野である。本書は「構成的アプローチ」の立場から、古典統計力学的な方法を主題に、組織立てて解説する。類書は無い。是非、机上に。

目次

第1章 場の量子論
1 自由場の量子論
2 相互作用の導入
3 伝播関数
4 摂動計算
5 くりこみ法と発散の困難
第2章 場の量子論の公理系
1 なぜ公理論的アプローチか
2 準備
3 Garding-Wightmanの公理系
4 Wightmanの公理系
5 Euclid化
6 Osterwalder-Schraderの公理系
第3章 数学的準備
1 抽象Fock空間
2 Gauss超過程
3 Fock空間とGauss超過程の同等性
4 演算子Γ(A)の性質
5 正値性保存演算子の固有値
第4章 自由場の量子論
1 Fock空間を用いる構成
2 自由場の真空期待値
3 L2(R3)上のボソンFock空間での表現
4 Gauss超過程としての時刻0の場
5 Schwinger関数とEuclid場
6 Feynman-kac-Nelson(FKN)の公式
7 Lp-不等式
8 一般化された自由場
第5章 格子スピン系の統計力学
1 基本的な数学的枠組
2 相互作用
3 有界領域における格子スピン系
4 無限体積極限
5 無限系の平衡状態
6 相転移と対称性の(自発的)破れ
第6章 鏡映正値性の方法
1 鏡映正値性
2 格子スピン系の鏡映正値性
3 碁盤目型の評価式
4 相転移への応用
5 2点相関関数の単調減少性
第7章 相関不等式
1 Ginibreの方法
2 Griffths-Kelly-Sherman(GKS)不等式I、II
3 Fortuin-Kasteleyn-Ginibre(FKG)不等式
4 Lebowitzの不等式とGriffiths-Hurst-Sherman(GHS)不等式
5 Newmanの不等式
第8章 格子上の(φ)vモデル
1 はじめに
2 有界領域での自由なEuclid格子場
3 相互作用の導入とSchwinger関数
4 無限体積極限=熱力学的極限
5 格子場の正則性と局所観測量の無限体積極限
6 無限系のいくつかの性質
7 汎関数微分方程式による(φ)v格子場理論の特徴づけ
第9章 連続体上の(φ2N2理論
1 はじめに
2 相互作用の定義
3 切断ハミルトニアンの構成、物理的真空の存在と一意性
4 FKN公式とEuclid的Gell’Mann-Low公式
5 真空エネルギーの体積依存性とVan Hove-Miyatake現象
6 φFの相対限界といくつかの評価式
7 有界領域における(φ2N2-Euclid場の理論
8 格子近似の収束
9 相関不等式
10 無限体積極限とその基本的性質
11 摂動級数の漸近性
12 散乱の存在、スペクトルなど
13 モデルを特徴づける方程式
第10章 ランダム ウォーク表示とその応用
1 格子スピン系のランダム ウォーク表示
2 (φ4v理論への応用
3 統計力学への応用
第11章 (φ44理論をめぐって
1 正則化の仕方を変える方法
2 摂動論による方法
3 Fokker-Planckハミルトニアンによる方法
4 解析接続による方法
5 その他
6 トリヴィアルにならないモデル