書籍詳細:「地域主権」と国家・自治体の再編

自治問題研究叢書 「地域主権」と国家・自治体の再編 現代道州制論批判

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,420円(本体価格 2,200円)
在庫なし
発刊年月
2010.10
ISBN
978-4-535-51797-4
判型
A5判
ページ数
280ページ
Cコード
C3031
ジャンル

内容紹介

自公政権の道州制論から民主党政権の地域主権論へとつづく国家・自治体の再編問題。その問題性を、行政法・行政学の見地から検証する。

目次

はじめに  渡名喜庸安



第1部  地方分権改革=「地域主権論」と国家・自治体の再編



 序章 自公政権から民主党連立政権へ

    ――道州制論の実質的継承と問題点/行方久生

  1 はじめに――参院選挙後の新しい状況

  2 民主党政権下の地域主権論と道州制

  3 道州制論の矛盾と論点



 第1章 地方分権改革と国家行政組織の再編/晴山一穂

  1 本章の課題

  2 第1次地方分権改革と中央省庁改革

  3 第2次地方分権改革と出先機関改革

  4 道州制と国家行政組織の改変

  5 地方自治との関係から見た国家行政組織改革の論点

  6 おわりに



 第2章 「地域主権」の改革と法理

     ――真正地方自治改革に向けての創造的批判/白藤博行

  1 「地域主権」の国づくり論の始まり?

  2 「分権改革の逆機能」によって「複合的な疲弊」状態に陥る地方自治

  3 地域主権戦略大綱の「地域主権改革」論について

  4 地域主権戦略大綱の「義務付け・枠付けの見直しと条例制定権の拡大」

    について

  5 地域主権戦略大綱の「基礎自治体への権限移譲」について

  6 地域主権戦略大綱の「地方政府基本法の制定(地方自治法の抜本見直し)」

    について

  7 地域主権改革の動向



 第3章 地方分権改革と都道府県制/渡名喜庸安

  1 はじめに

  2 憲法下の府県制の位置づけと課題

  3 地方分権改革と府県制

  4 第2次地方分権改革と府県制

  5 おわりに



 第4章 現代道州制論――道州制導入の論理と法的課題/渡名喜庸安

  1 はじめに

  2 現代道州制論の展開

  3 道州制導入の目的とその基本的論理

  4 現代道州制論の法的・制度的問題点

  5 おわりに



 第5章 道州制と広域行政論/村上 博

  1 はじめに

  2 広域行政論

  3 第28次地方制度調査会答申

  4 道州制特区推進法

  5 広域連合を通じた道州制

  6 東アジア共同体構想

  7 おわりに



 第6章 道州制と国土政策/岡田知弘

  1 はじめに

  2 広域開発・広域統治願望と道州制導入論

  3 国土計画法体制の再編と広域地方計画

  4 「地域主権型道州制」で国土の持続的発展は可能か

  5 おわりに



 第7章 道州制と税財政の再編/行方久生

  1 はじめに

  2 国と自治体の財政危機の基本的特徴

    ――地方分権から「地域主権」へ

  3 分権改革における税財政改革論の小括と民主党政権下の財政運営

  4 道州制の税財政改革と地方分権のあり方

  5 官民・国と自治体の役割分担論と受益者負担論の考え方

  6 道州制における税財政制度設計の考え方



第2部 《シンポジウムの記録》自公政権下における道州制論の総括

    ――国家・自治体の再編と道州制

  1 はじめに

  2 道州制論の展開と課題(渡名喜庸安)

  3 「潰憲型地方分権改革」と「道州分権化」論(白藤博行)

  4 経済・財政から見た道州制・地方分権(行方久生)

  5 質問・意見に答えて

  6 パネリストの「まとめ発言」

  7 シンポジウムのまとめ(晴山一穂)