序に代えて――本書のねらいと特徴



第１編　国家規制の正当性・合理性に関する紛争

１　公的規制と個人の自由――性教育ソフト「有害図書」指定事件

２　許可基準の合理性――酒類販売業距離制限事件

３　行政・事業者・市民の三面関係――産廃処理施設反対事件

４　規制に対する司法審査――アイヌの聖地ダム事件

５　外国人の人権保障――在留特別許可事件・退去強制事件



第２編　国家による損害の補填に関する紛争

６　行政の不作為と国家賠償――労働者等の石綿曝露事件

７　法治主義と信義則――固定資産税賦課事件

８　損失補償と国家賠償の谷間――予防接種副作用事件

９　自然災害と国家補償・生活再建支援――河川水害事件



第３編　国家による給付をめぐる紛争

10　最低生活保障と自由の制限――生活保護打切り事件

11　平等原則と立法裁量――児童扶養手当打切り事件

12　公共施設の利用と表現の自由――天皇コラージュ事件



第４編　市民生活と行政に関する紛争

13　教育と生徒の人権――剣道受講拒否事件

14　まちづくり条例――パチンコ店建設反対事件

15　都市計画に対する司法審査――土地区画整理事業反対事件

16　仮の義務付け――特別支援学校転入拒否事件

17　公共料金――タクシー運賃値下げ事件

18　社会保障と平等原則――学生無年金事件



第５編　行政運営の適法性をめぐる紛争

19　情報公開――省エネ法定期報告情報開示請求事件

20　住民訴訟――第３セクター補助金事件

21　国と地方公共団体との紛争――米軍基地土地収用事件