書籍詳細:炭じん爆発
炭じん爆発 三池三川鉱の一酸化炭素中毒
- 紙の書籍
定価:税込 17,600円(本体価格 16,000円)
在庫なし
- 発刊年月
- 1994.08
- 旧ISBN
- 4-535-58180-0
- ISBN
- 978-4-535-58180-7
- 判型
- A5判
- ページ数
- 664ページ
- Cコード
- C3036
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内容紹介
1963年11月9日、三池三川鉱で炭じん爆発が起こり、一瞬にして458人が死亡した。それから30年、CO中毒事件を見据えて、著者の長い旅が始まる。そこで見たものは水俣と同じ生産優先と人権無視の構図だった。
原田 正純
原田正純
炭坑
炭じん
CO中毒
原田 正純
原田正純
炭坑
炭じん
CO中毒
目次
序 章 1963年11月9日のあの日から
奇妙な患者たち、長い苦しみの予感 「後遣症は残らなぃ」という嘘
公害・労働災害の3つの責任 将来に生かされる責任の追及
近代化のなかで流された血と涙
第一章 炭じん爆発
1 炭じん爆発とは
爆発じん雲 炭じん爆発の歴史 中国、日本の炭じん爆発
わが国最大の方城炭鉱事故 過去の三井三池の炭じん爆発
炭じん爆発の防止--岩粉による坑道の岩石化 発火源対策
2 三井鉱山三川鉱炭じん爆発
15時12分爆発はおこった 三川第1斜坑 原因究明へ地検が動く
二つの報告書 荒木鑑定書 不起訴処分--三井鉱山に責任はない
検察審査会の結論 第一斜坑の炭じんについて 荒木鑑定叩き 風化砂岩説
3 合理化の実態(炭じん爆発の背景として)
エネルギー革命 労働災害の増加
保安のサボタージュ 三池闘争
第二章 爆発から天領病院へ
1 被災状況
15時12分、その時 ガスの認知 第二斜坑内から坑底付近
350メートル水平坑道 0片人車乗場付近 9百貫八車乗場付近
14目貫乗場付近 21卸部内 26卸部内 岩盤26卸
25昇部内 36昇関係 350メートル坑道詰
350メートル坑道連排気道 450メートル坑道関係
三川鉱炭じん爆発罹災の総括
2 救助活動
安静はなかった 被災者による救援活動 救護隊の遅れと行動
救護隊員の被災 坑内での救急医療
3 管理医療
三井三池鉱業所病院 天領病院の歴史 出炭イコール出勤
坑内労働 三池の出勤督励 医療の独占
第三章 一酸化炭素中毒症
1 一酸化炭素(CO)中毒の症例
CO中毒の経過と病型 多彩な神経精神症状 わが国の報告例(三池以前)
予後について シリトーの論文の怪々
2 クーリエ炭鉱の炭じん爆発事故による後遺症
炭坑地獄 パウル・ビオン(22歳)は子供になった
リンガルト・エミール(24歳)の暴力と幻視
タバリ・フルリ(26歳)のライオンの目つきと失語症
フニー・エクトール(38歳)道で病気になる恐怖 多彩な症状
奇跡の生還者はレジョン・ドヌール勲章をもらった
へンリー・バロニーは13年めに突然死した
3 病理学的考察
CO(一酸化炭素)の毒性 CO中毒の病理学的所見
神経系以外の毒性について
4 治療について
文献的考察 三池炭じん爆発当時の治療にたいする一般的な考え方
初期治療の実際 慢性期治療
第四章 三池の一酸化炭素中毒症
1 三池におけるCO中毒の特異性
被災状況の特異性
2 臨床症状の多縄杉さ
初期の精神症状 初期の神経症状 慢性期の症状
4年から10年め以後の後遺症 15年めから現在症 障害の程度
予後を決定したもの 組合原性疾患、神経症との関係
3 他の鉱山のCO中毒例
北炭夕張鉱山爆発事故の場合 山野鉱山爆発事故の場合
三池CO中毒の特異性とは
4 その後の三池以外のCO中毒の研究
高圧酸素療法(OHP療法) 病像と病理に関する知見
第五章 三池におけるCO中毒医療の実態
1 初期治療
三井のCO中毒にたいする緊急医療体制 救出直後の検診
安静の確保、保温、通風 重症者にたいする処置
急性CO中毒の治療 精神症状にたいする治療
入院と通院の選別 入院治療
在宅患者の実態 救護隊員の場合
2 慢性期治療の実際
三池における機能回復訓練 ランクづけによるリハビリ
石炭不足
三池におけるリハピリの問題点
3 職場復帰
治癒認定 治癒認定以前の坑内復職者
治癒認定後の坑内復職者 坑外職場復帰者
定年退職者 良好な社会復帰者 社会復帰調査
4 CO中毒患者の被害
後遺症のもつ深刻さ 労災で救済されたか 構造的被害
5 三池におけるCO中毒医療の総括
第六章 個々の患者の症状(原田正純作成診断書より)
1 重症者
相貌失認--清本正人(仮名) 防臭剤をボリポリ食べた--浦本正男(仮名)
敬礼、パーキンソン--西川学(仮名) 間歇型--石田軍蔵(仮名)
2 中等症
嫉妬--東山一夫(仮名) アルコール依存--永浜忠雄(仮名)
じん肺とCO中毒--橋本博之助(仮名) 蒐集癖--中川岩夫(仮名)
3 軽症といわれる人たち
解雇--山本勝(仮名) 口内火火--池畠重敏(仮名)
離婚--西田隆博(仮名) 自殺企図--川島幸一郎(仮名)
ガスがなかった--江川治夫(仮名) 患者が救援に--勝長末二(仮名)
保安無視を抗議して命びろい--尾田一喜(仮名) 救護隊員--塚元忠(仮名)
夜逃げ・組夫の場合--谷川和行(仮名)
4 少し詳しい診断書
交通事故頻発、賠償神経症--大坪金章
第七章 行政の対応
1 生産再開が優先
三川鉱爆発川火軍ロ技術調査団
2 三井三池災害医療調査団
医療対策がはじまったが
内村報告書
3 三池医療委員会
構成と目的 三池医療委議事録
荒尾職能回復指導所
障害等級と治癒認定
4 CO特別立法
坑底座り込み 骨抜き
5 三池労組の果たした役割
分裂の傷あと・差別 被災者の要求
CO闘争 組合の功罪
第八章 三池CO裁判
1 10年めの告発
水俣と三池 1円か三井の全財産を
なぜ、爆発がおこったのですか マンモス訴訟
2 裁判の争点
爆発の原因と企業責任 病像論 COガスを吸っていない
時効 信義則違反 金はいらん、もとの夫を返せ--妻たちの慰謝料
3 検証
悪夢の現場 生きる屍 脳に音楽が残った
4 和解と判決
和解勧告 三井鉱山の責任
損害を知った時 安い人の命と健康
あとがき--この本ができるまで
三井三池炭じん爆発関係年表
奇妙な患者たち、長い苦しみの予感 「後遣症は残らなぃ」という嘘
公害・労働災害の3つの責任 将来に生かされる責任の追及
近代化のなかで流された血と涙
第一章 炭じん爆発
1 炭じん爆発とは
爆発じん雲 炭じん爆発の歴史 中国、日本の炭じん爆発
わが国最大の方城炭鉱事故 過去の三井三池の炭じん爆発
炭じん爆発の防止--岩粉による坑道の岩石化 発火源対策
2 三井鉱山三川鉱炭じん爆発
15時12分爆発はおこった 三川第1斜坑 原因究明へ地検が動く
二つの報告書 荒木鑑定書 不起訴処分--三井鉱山に責任はない
検察審査会の結論 第一斜坑の炭じんについて 荒木鑑定叩き 風化砂岩説
3 合理化の実態(炭じん爆発の背景として)
エネルギー革命 労働災害の増加
保安のサボタージュ 三池闘争
第二章 爆発から天領病院へ
1 被災状況
15時12分、その時 ガスの認知 第二斜坑内から坑底付近
350メートル水平坑道 0片人車乗場付近 9百貫八車乗場付近
14目貫乗場付近 21卸部内 26卸部内 岩盤26卸
25昇部内 36昇関係 350メートル坑道詰
350メートル坑道連排気道 450メートル坑道関係
三川鉱炭じん爆発罹災の総括
2 救助活動
安静はなかった 被災者による救援活動 救護隊の遅れと行動
救護隊員の被災 坑内での救急医療
3 管理医療
三井三池鉱業所病院 天領病院の歴史 出炭イコール出勤
坑内労働 三池の出勤督励 医療の独占
第三章 一酸化炭素中毒症
1 一酸化炭素(CO)中毒の症例
CO中毒の経過と病型 多彩な神経精神症状 わが国の報告例(三池以前)
予後について シリトーの論文の怪々
2 クーリエ炭鉱の炭じん爆発事故による後遺症
炭坑地獄 パウル・ビオン(22歳)は子供になった
リンガルト・エミール(24歳)の暴力と幻視
タバリ・フルリ(26歳)のライオンの目つきと失語症
フニー・エクトール(38歳)道で病気になる恐怖 多彩な症状
奇跡の生還者はレジョン・ドヌール勲章をもらった
へンリー・バロニーは13年めに突然死した
3 病理学的考察
CO(一酸化炭素)の毒性 CO中毒の病理学的所見
神経系以外の毒性について
4 治療について
文献的考察 三池炭じん爆発当時の治療にたいする一般的な考え方
初期治療の実際 慢性期治療
第四章 三池の一酸化炭素中毒症
1 三池におけるCO中毒の特異性
被災状況の特異性
2 臨床症状の多縄杉さ
初期の精神症状 初期の神経症状 慢性期の症状
4年から10年め以後の後遺症 15年めから現在症 障害の程度
予後を決定したもの 組合原性疾患、神経症との関係
3 他の鉱山のCO中毒例
北炭夕張鉱山爆発事故の場合 山野鉱山爆発事故の場合
三池CO中毒の特異性とは
4 その後の三池以外のCO中毒の研究
高圧酸素療法(OHP療法) 病像と病理に関する知見
第五章 三池におけるCO中毒医療の実態
1 初期治療
三井のCO中毒にたいする緊急医療体制 救出直後の検診
安静の確保、保温、通風 重症者にたいする処置
急性CO中毒の治療 精神症状にたいする治療
入院と通院の選別 入院治療
在宅患者の実態 救護隊員の場合
2 慢性期治療の実際
三池における機能回復訓練 ランクづけによるリハビリ
石炭不足
三池におけるリハピリの問題点
3 職場復帰
治癒認定 治癒認定以前の坑内復職者
治癒認定後の坑内復職者 坑外職場復帰者
定年退職者 良好な社会復帰者 社会復帰調査
4 CO中毒患者の被害
後遺症のもつ深刻さ 労災で救済されたか 構造的被害
5 三池におけるCO中毒医療の総括
第六章 個々の患者の症状(原田正純作成診断書より)
1 重症者
相貌失認--清本正人(仮名) 防臭剤をボリポリ食べた--浦本正男(仮名)
敬礼、パーキンソン--西川学(仮名) 間歇型--石田軍蔵(仮名)
2 中等症
嫉妬--東山一夫(仮名) アルコール依存--永浜忠雄(仮名)
じん肺とCO中毒--橋本博之助(仮名) 蒐集癖--中川岩夫(仮名)
3 軽症といわれる人たち
解雇--山本勝(仮名) 口内火火--池畠重敏(仮名)
離婚--西田隆博(仮名) 自殺企図--川島幸一郎(仮名)
ガスがなかった--江川治夫(仮名) 患者が救援に--勝長末二(仮名)
保安無視を抗議して命びろい--尾田一喜(仮名) 救護隊員--塚元忠(仮名)
夜逃げ・組夫の場合--谷川和行(仮名)
4 少し詳しい診断書
交通事故頻発、賠償神経症--大坪金章
第七章 行政の対応
1 生産再開が優先
三川鉱爆発川火軍ロ技術調査団
2 三井三池災害医療調査団
医療対策がはじまったが
内村報告書
3 三池医療委員会
構成と目的 三池医療委議事録
荒尾職能回復指導所
障害等級と治癒認定
4 CO特別立法
坑底座り込み 骨抜き
5 三池労組の果たした役割
分裂の傷あと・差別 被災者の要求
CO闘争 組合の功罪
第八章 三池CO裁判
1 10年めの告発
水俣と三池 1円か三井の全財産を
なぜ、爆発がおこったのですか マンモス訴訟
2 裁判の争点
爆発の原因と企業責任 病像論 COガスを吸っていない
時効 信義則違反 金はいらん、もとの夫を返せ--妻たちの慰謝料
3 検証
悪夢の現場 生きる屍 脳に音楽が残った
4 和解と判決
和解勧告 三井鉱山の責任
損害を知った時 安い人の命と健康
あとがき--この本ができるまで
三井三池炭じん爆発関係年表