書籍詳細:水俣が映す世界

水俣が映す世界

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  • 紙の書籍
定価:税込 3,740円(本体価格 3,400円)
在庫僅少
発刊年月
1989.06
旧ISBN
4-535-57797-8
ISBN
978-4-535-57797-8
判型
A5判
ページ数
336ページ
Cコード
C3036
ジャンル

内容紹介

著者が水俣病を通じて見た世界は、人間の社会に巣くう差別の構造である。そして、その差別の構造こそが環境を破壊し、人間を傷つけつづけていることを、諸外国、とくにアジアの国々との関係で学際的に明らかにする。〔第16回大佛次郎賞受賞〕

目次

序章 水俣から見えた世界
第1部 水俣病差別の構造-水俣病症候群
第1章 水俣病事件における差別-水俣病の真の原因
第2章 水俣病刑事事件の意義-胎児の人としての復権
第3章 裁判における水俣病病像論-医学にとって認定とはなにか
第4章 ひとのいのちの値段-この痛苦に軽重があるか
第5章 水俣工場労働者の健康障害-地獄の工場うちそと

第2部 棄民の構造-人間疎外の状況
第6章 九州の公害・労災の背景-水俣、三池、土呂久、カネミ油症事件
第7章 弱者に集中する被害-毒ガス後遺症とじん肺患者
第8章 28年めの訪問-石黄工場廃液による砒素中毒事件のその後
第9章 傷だらけの海に生きる-金武湾の開発と環境汚染
第10章 精神医療を想う-環境社会学の視点から

第3部 環境汚染を追う-世界のあちこちで
第11章 公害の流れ-中毒の社会発生病理
第12章 社会病なるがゆえの難病-カナダ・インディアンの水銀汚染事件
第13章 カリブ海とマンタロウ川で-南米の環境汚染を追って
第14章 胎児からのメッセージ-臍帯保存のルーツを追って
第15章 住民大量死の現場-ノーヒロシマ、ノーボパール
第16章 韓国のイタイイタイ病-温山工業団地の環境問題

書評掲載案内

■『朝日新聞』(夕刊)2021年10月13日3面にて掲載